前回は、
争族になりやすい
相続の特徴でした。今回は・・・引き続き■遺言書が必要な人
□相続人が2人以上いる
□行方不明や外国に居住している親族がいる
□子がない夫婦で配偶者に全財産を遺したい
□内縁の妻(夫)がいる
□再婚しており、前妻との間に子がいる
□配偶者と離婚調停中または別居中である
□財産の分け方と配分を考えたい
□精神障害、知的障害などがある親族がいる
□特定の相続人に財産を与えたい、または何も与えたくない
□相続人以外の孫や、世話をしてくれた子の嫁などに財産を与えたい
相続事例① 相続手続きの問題
(不動産)①土地・建物(自宅)/5,000万円
②土地(雑種地)/6,000万円
③土地(農地)/7,000万円
④土地・建物(賃貸物件)/1億2千万円
(預貯金・株式など)
⑤普通預金/500万円
⑥定期預金/1,500万円
⑦投資信託/800万円
⑧上場株式/1,000万円
(負債) ⑨借入残高/8,000万円
【問題点】
①被相続人は遺産分割について子供たちは仲が良いから子供たちが何とかすると思っていた。→遺言書を書いていなかった
②相続人は相続税の納税準備をしていなかった→資産をだれも知らなかった
③相続人が揃っての遺産分割協議が困難だった→次男がアメリカ在住の為
④遺産の分配方法で子供たちの思いが衝突→農地など
⑤不動産の相続登記に必要な書類の準備に時間を要した
【対策】
常に家族間のコミュニケーションをとっておく
①資産の棚卸を行い相続対策を実施する
②遺産分割の配分などを指定した遺言書を作成する
③遺言者の配分等への思いを付言事項に明記する
良い父だったが、親としての責任を果たしていない!!
相続事例② 障害のある子の親の悩み
・・・現在進行中・・・
(不動産)①土地・建物(自宅)/4,000万円
②土地(貸地)/5,000万円
(不動産収入)
③賃料/90万円(年額)
(預貯金・株式など)
④普通預金/400万円
⑤定期預金/2,000万円
(生命保険)
⑥死亡保険金/1,000万円 受取は妻
※親の悩み
①長女に何を相続するのが良いかわからない→後見人との相性も心配
②父親が万が一の時に長女との話し合いはできない
③将来、長女の世話は長男がすると言っているが、長男の生活もあるので全面的に任せるには心配もある。→結婚すれば状況も変わるだろう
④民事信託(家族信託)を勧められているが迷いがある。
【対策】
①長女には現金資産を主に相続する
②長女には成年後見制度利用を検討する
③遺産分割を指定した遺言書を作成しておく
④遺言者の分割の思いを付言事項に明記しておく
⑤貸地は長男が相続、いずれ売却して売却額の一部を長女の生活資金にする(民事信託検討)
⑥生命保険信託の利用を検討する
家族ごとに遺産の多い、少ないにかかわらず、色々なトラブルがあります。 相続が争族にならないように普段から、いざという時の為に準備をしておきましょう。